フレジェの美味しさは不滅です。

かなり前の話だが、白金にあるアコテパティスリーのシェフが「フレジェは苺のケーキの女王様」とのツイートをしていた。
素敵な表現である。フレジェが苺ガトーの女王様なら、ショートケーキはプリンセスといったところだろう。
では苺のタルトはさしづめ「苺騎士」か。

久しぶりにシャンドワゾーでのフレジェをいただいた。

モンブランもただきました。



このところお店に伺うも、フレジェと行き違いで食べられないというショボンな状況だったので再会の喜びもひとしおである。

それにしても、フレジェは何て美味しいのだろう。

紅き美味しさを堪能せよ!



苺のポテンシャルを最大に引き出すムースリーヌとビスキュイ。
食の世界にノーベル賞ガトー部門があるなら、フレジェ発案者はその名前が歴史に刻まれていたことだろう。(そいいやフレジェって誰が、どこのパティスリーが始まり?)

時間は巻き戻り、2011年か2012年頃の話になる。
当事、闘病中だった父上様を迎えに行くため、川口市内を車で走っていた時のこと。
八間通り(川口にある車道)通行中、視界の端に真っ白なファサードが入った。
運転中なので振り返ることはできなかったが、川口にはあり得ない気品あふれるファサードにビックリした。
何?今のお店?個人経営の宝石店?それにしてもこんな駅のはずれに個人で宝石店なんて酔狂な……と、信号待ちで思ったのだった。
それがのちに、宝石のようなケーキを販売するパティスリーシャンドワゾーと知ったのは、父上を看取った数年後であった。
宝石のことは詳しくないが、ケーキを宝石に例えるならフレジェはルビーで間違い無いだろう。
宝石店のようなパティスリーのショーケースには、ルビーをあつらえた冠を被った、苺の女王様が凛としていらっしゃる。
そんなイメージなのである。
なんであれ、フレジェは美味しさは不滅なのである。