夜の散歩

散歩が好きである。
仕事から帰ってきて、一息ついたら散歩しようと思ったが、寄り道した際に食べたメンチカツが思いのほか胃にもたれ、三息ついてからの出発となった。
肌や目が日光に弱い体質なので、夜のほうが歩きやすい。
夜の街は、灯の温かさがで満ちている。
花の香りも、昼とは違う香しさがある。
人々のざわめきも、昼は違う楽器で奏でているとしか思えない。

f:id:ozasato:20200415215443j:plain

藤子・F・不二雄の作品に「流血鬼」という短編作品がある。
舞台は、未知のウィルスにより、人間が吸血鬼化された世界。
感染せず生き残った少年の物語だ。
とにかく読んでほしいので詳細は書かないが、吸血鬼は夜に活動していた。
自分は吸血鬼なのかな。
でも夜更かしできずに寝落ちする体質なので、吸血鬼失格である。


夜の営養をたっぷり吸ったのち、きっかり一時間で散歩を終えた。