チョコレートよ、原始に還れ。

先日、職場にてチョコボールを5個中1個損失するという失態を犯した。
二度とこのような過ちを繰り返してはならない。
わたくしは、徳用のチョコレートを購入した。
一つずつチョコレートが小分けに入った12個入りパックだ。

意気揚々と出勤。仕事に入る前にお弁当を職場の冷蔵庫に収めに向かった。
お弁当をバッグから取り出す際、異変に気が付いた。
徳用チョコレートの袋が生温かいのである。
夏場だから?違う!!バッグの中でお弁当の熱が、チョコレートに伝わってしまったのだ!!
慌てて外装を開け、小分けになったチョコレートを一つ一つ袋の上から触れてチェックをした。
これは大丈夫、これは大丈夫、これは………
12袋中2袋が固形の手ごたえがない。
チョコはエヴァコクピットで液体化してしまったシンジくんのように、原形をとどめていたかった。
脳内で伊吹マヤがアナウンスする。
「チョコレート、1/6、原形消滅!!」
もう、いやだ。帰りたい。
そんな脱力感が全身を襲った。
エヴァの出てくる「生命のスープ」。
これはかつて学者さんが生命の起源はすべて有機物を含有した液体だったという説を唱えた説だ。
生命のスープ。原始の海ともいう。
チョコも元は生物だから、いわば原始に還ったのかもしれない。
お弁当とともに冷やしたら元に戻るだろうかと思ったが、いろいろ考えてあきらめた。

職場でお菓子ばかり食べてないで、まじめに仕事しろという啓示か?
その日、休暇明けの同僚が旅行のお土産のお菓子をくれた。
残ったチョコとともに、デスクでたいらげた。