新宿伊勢丹フランス展でル マグノリアと2年ぶりの邂逅を果たす。

午前中に、今週の食料の買い出しに出かけた。
住宅街のあるお宅はモッコウバラが栄え、塀を覆いつくしていた。
目の前を遅咲きの桜の花びらが一枚、斜めに舞いおちてきた。
この速度!秒速2センチメートルってやつだ!

さらに進むと、地面に苺が落ちているのを見つけた。
苺?なんで苺が落ちているのだ?
と、よく見たら、どなたかが植えた苺が野生化して実を成していたのだ!
素晴らしい。スーパーに向かうだけでも発見が沢山だ。


スーパーから帰るや否や、新宿伊勢丹のフランス展催事へ向かった。(現在は催事は終了。)
何の脈略もないように見えるが、素晴らしい光景を見たからには、素晴らしいケーキをいただいて、今日を素晴らしい一日としてコンプリートするのだ。

 

伊勢丹のフランス展は、初めてである。(伊勢丹内は写真撮影禁止なので、画像はありません。)
名だたるフランスの名店や民芸品が濃縮して並ぶ中の一角に「ル マグノリア」をみつけた。
気になっていた季節限定のシュークリームと、フロマージュクリュを購入。

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ちょうど人が引いていた時間だったので、伊東シェフと少しお話をした。
シェフはシャンドワゾーでスーシェフをされていた。
その仕事ぶりはカラス戸越しの厨房内でも目立っていたので、独立のニュースを聞いた時はうれしかった。

桜色のシュー ア ラ クレーム

季節限定。

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注文時に中のクリームを詰めてもらえる。

ザクザクした砂糖のキューブが良いアクセント。

シューの中はカスタードとベリーのジュレ。思ったよりお酒が効いていた。

フロマージュクリュ。

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フロマージュ系のケーキは土台はがっつり硬いタルトやビスケットなどが多いが、こちらは、ふんわりとしたシフォンのような生地。
上から下まで柔らかく、途中のベリーのキュンとした酸味がアクセントとなる。
美味しい!!柔らか美味しい!!

 

開店して2年で、伊勢丹催事への出店という快進撃。
その業績を含め、お店の成功をお祝いすると、伊東シェフは謙虚にも
「何とか生きています。」
との言葉が返ってきた。
ユーモアかつ、本心なんだろうなと思った。

独立して個人事業主になった人は、軌道に乗るまで怒涛の日々を送る。
最初の3年は生きた心地がしなかったとか、休みなんてなかったとか、そういう話を聞く。
さんざんケーキを食べ歩いた、いち客側としての意見だが、このケーキならば「大丈夫」といいたい。
そうでなければ、天下の新宿伊勢丹のこのスペースに、いまケーキを並べていないのだ。