夏の終わり。<シャンドワゾーのタルトタタン・トロピック>

仕事帰りにシャンドワゾーへ寄った。
いったいどれだけシャンドワゾーに寄っているのかと思われたかもしれない。
家と駅までの間にシャンドワゾーがあるのだから、寄るに決まっている。

秋の空気をかき分け、入店すると、ショーケースに「タルトタタン・トロピック」があり、目を疑った。
つい、先日「パティスリーは秋のケーキに模様替え」みたいなこと書いたのに、夏のケーキがいるのである。
衣替えの初日に夏服で登校しちゃった生徒を連想した。
ちなみに、その生徒とは私である。
私は人生のいたるところで「やらかす」才能の持ち主なのだ。

「小さい秋見つけた」ならぬ「残った夏見つけた」ので、残り一つのタルトタタン・トロピックを購入し、グラシエに持ち込んだ。

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タルトタタントロピック

夏も残すことわずかというときに、花火の残りを燃すことがある。
熱さのピークが過ぎた夜に輝く花火は、レジャーというより、送り火のような気分になる。
タルトタタントロピック、いただきます。

さよなら、夏。
また来年。

 

「うまー!!」
美味しい!パッションフルーツというと、たいてい生でケーキに乗って「フレッシュ」さで推すことが多いが、タルトタタントロピックはパッションフルーツを炊いてあるという変わり種である。
炊くことによりあのパワフルな香りと甘さが濃縮され、その力強さをアマンドとパイ生地ががっちりキャッチしている。
美味しい!美味しいではないか!
花火は花火でも、打ち上げ花火がドドーンと上がってしまった。

しんみり気分はどこへ行った。