真夏の桃〈シャンドワゾー〉

うだるような暑さである。
ところで「うだる」って何だろう。
ちなみにロシア語に「удар」という言葉がある。
読み方は「ウダール」。意味は「打撃*1」。
今年の夏は、ぶん殴られたような暑さでも通じる気がする。

気になっていたシャンドワゾーのタルトペッッシュを食べた。
ここ数日、仕事帰りに何度も寄ったが、その時間に桃のタルトに会うことはなかった。
そうなると、もう暑い中食べに行くしかない。

 タルトペッッシュ

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こんもり桃のお山のようである。

切ってみるとこんな感じ。

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アルコール「中」の使用度である。
どうやら、白ワインでマリネしてある模様。
下戸の自分にはきついかもと思ったが、昨年の桃のアシェットデセールは美味しくいただいたので、購入し、グラシエへ持ち込んだ。
正直に言って、桃自体は香りも甘さも特段濃甘さも特段濃くはなかった。
けれど、タルト台とあわせていただくと、すごく美味しいのである。
マリネした桃、カスタード、タルト台。
てっぺんから底まで一体となっている。
シャンドワゾーは、素材を融合させ一つのケーキとして成せるバランス感覚が、本当に本当に抜群である。
「自分の地元のケーキ屋さん」ということで地元びいきしているのではなく、シャンドワゾーは今まで食べてきたケーキ屋さんの中でも、トップクラスの実力だと言い切れる。
そうでなければ、この引きこもりっ子な自分が、足しげく通わないのである。

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美味しいケーキには、幸福が宿る。
真夏の桃で幸福をチャージして、帰路へ向かう。
心なしか、日が落ちるのが早くなってきた気がする。

*1:衝撃とかの意味もある