音読生活

ここ3か月、英語のテキストを毎日音読している。
以前から、英語をやり直したいと思っていて、ようやく重い腰をあげたところ、びっくりするほど聞き取り(リスニング)ができなかったからだ。
「リスニングを鍛えるには、正しい発音と音読。」
英語学習系YouTuberさんたちは、こぞって、そう述べていた。
その言葉を鵜呑みにし、おすすめのリスニング専用のテキスト(CD付き)を購入、勉強を始めた。

テキストで提示された学習方法は、全セクションを各100回、声に出すというものだ。*1
100回は、6周に分けて、音読する。
1周目は、口も耳も全くついていかなくて、脳みそが蒸発するかと思った。
驚くべきことに、わたくしは最初、「break fast」が「フレッシュパック」に聞こえたのだ!
知らない単語を聞き取れないのは、しかたないが、中学校一年の初期の初期に習った単語すら、聞き取れない自分が情けなかった。
さすがに毎日繰り返していると、なんとなくついていけるようになり、現在、テキスト4周目の地点にいる。

教科書をほぼ覚えてきたから、できるような気分になっているだけで、何も成長していないのではないか。
疑心暗鬼しながら、付属のCDに従い、テキストを読み上げる毎日だった。


先日のことである。
テレビをつけたら、世界で大流行の疫病について、エリザベス女王よるスピーチが流れていた。
また疫病の特番がやっているなあと、作業音がてらにテレビを流していた。

We should take comfort that while we may have more still to endure, better days will return we will be with our friends again we will be with our families again we will meet again.
But for now, I send my thanks and warmest good wishes to all.
現在の自分のレベルによる訳:耐えなければならないことがまだ続きますが、より良き日々が戻り、私たちは友人、家族とまた会えます。
今はすべての人に感謝を送り、温かい思いを祈っています。(いわゆる「皆様のご多幸をお祈り申し上げます」的なフレーズ)
※英文はネットからお借りしました。

なんとなくだけれど、聞き取れたのである。
もちろん、完璧にではない。
いままで、ゼロに近かったリスニング力が、30/100くらいには聞き取れたのだ。

エリザベス女王が、人々にわかりやすい言葉を選び、ゆっくりとした口調で仰ってくださったから、聞き取れたというのが大きい。
とにかく、独学の暗闇の中で、成長が確かめられたのは、本当にうれしいことだだった。

 
世の中には、「英語がペラペラになれる」というコピーの教材があふれている。
でも、その教材も、毎日やらなければ決して、上達はしないと思う。
英語学習系YouTuberさんの中に、「一年でペラペラになった」と自己紹介している人がいる。
彼ら、彼女らは、その一年の時間を、ほぼ英語の勉強に費やしたのだと思う。
すごい集中力と、努力である。

自分には、そこまでのモチベーションはないけれど、これからも仕事から帰って寝るまでの時間を、ちまちまと勉強していこうと思う。

*1:本を読んでの音読のほかに、リピーティング、シャドーイング