シャンドワゾーの夏定番。ヴェリーヌピスターシュについて語る。

夏が来れば思い出す。
このフレーズで皆さまの眼下にははるかな尾瀬の自然が広がっていると思われます。
しかしながら、わたくし、おざさとのまなこの裏にはシャンドワゾーの「ヴェリーヌピスターシュ」が浮かぶのです。
ヴェリーヌとはグラスに入ったデザートのことです。
今年も初のヴェリーヌピスターシュをいただきました。

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ヴェリーヌピスターシュ2019


パティスリーは夏場になると売り上げが落ちます。
暑さによる体調への影響はもちろん、夏にケーキを食べる行事がないということと、「夏といったらこれ!」というケーキはないのが現状です。(アイスケーキは別ですよ。)
したがって夏場にはさっぱりとしたムースやゼリーにフルーツを合わせたヴェリーヌを販売するパティスリーが多く見られます。
わたくしの愛するシャンドワゾーに通い始め、「ヴェリーヌピスターシュ」を確認したのは2013年のことです。(写真フォルダから。)

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ヴェリーヌパンプルムースピスターシュ2013

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ヴェリーヌピスターシュパンプルムース2014


当時は「ヴェリーヌパンプルムースピスターシュ」という品名でした。(パンプルムース=グレープフルーツ。当時シャンティが上部にあり。)
パティスリー初心者ごろしといえる舌を噛みそうな名前ですね。
現在の品名に改名して正解かもしれません。
ピスタチオのムースとグレープフルーツの果肉とゼリー。
ピスタチオの相棒といえばラズベリーという公式があった自分にはこの組み合わせは衝撃でした。
ケーキでよく「この組み合わせ最高!」というものに出会いますが、原材料を二つ同時に口に放り込んでも「最高!」とはなりません。
お菓子として双方の素材の甘さや食感を調整して初めてマリアージュするのであって、それはシェフの才覚としかいいようがありません。
あまりの美味しさに翌日再び買いに行きました。
もちろん、この美味しさは買いにくるお客様にも十分伝わったのでしょう。
ヴェリーヌピスターシュはマイナーチェンジをしつつ、さらに美味しくなりシャンドワゾーの夏の定番としてショーケースに並んでいます。


ところで、わたくしはシャンドワイーターの異名をとるのですが(というか自称)、今まで通い続け、夏場にはシェフの気まぐれと思われるヴェリーヌが現れては消えを見続けてきました。
その中でマイナーチェンジしつつも生き残り続けるヴェリーヌピスターシュはシャンドワゾーの看板ヴェリーヌであり、まちがいなく傑作ヴェリーヌなのです。
夏場にシャンドワゾーにお寄りの際は是非おすすめしたい逸品でございます。

 

以下、シャンドワゾーで見かけ、二度とお会いすることがなかったヴェリーヌたちの記録。(画像発見次第随時追加予定。)

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カシスオランジュと記録にあり。記憶にない……。

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なんだっけ?

 

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ヴェリーヌヴァニーユフリュイルージュと記録にあり。

 

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桃のヴェリーヌ。