わたくし、おざさとはフレジェストなんでございます。
フレジェストとはなんぞや?と思われた方に説明いたしますと、フレジェという苺のケーキをこよなく愛する人のことです。
~ストをつけるとメンタリストとかデュエリストとかなんとなくかっこいいからであり、深い意味はありません。
私の愛するパティスリー、埼玉県川口市の「パティスリー ショコラトリー シャンドワゾー」のフレジェのお話をしたいと思います。
そのころまだシャンドワゾーは、テレビ番組「マツコの知らない世界」で全国に名前をとどろかせる前。開店から年月はそれほど経っていない、『川口らしからぬお洒落な店構えのめっちゃ美味しいケーキ屋さん』といったくらいの認知度でございました。
川口らしからぬ、とは失礼なものいいかもしれませんが、この表現は決して間違っていないことを川口市民のわたくしが保証したします。
その川口らしからぬめっちゃ美味しいケーキは、「都内から遠征して訪問するレベルのお店」としてケーキクラスタの間ではすでに有名だったとつけくわえておきます。
しかし、その当時シャンドワゾーのショーケースにはフレジェはありませんでした。
「シャンドワゾーほどのお店がつくったフレジェはどんなものだろう。食べてみたい。」という欲望は日に日に膨らんでおりました。
当時、わたくしはケーキ好きとしては日が浅く、ショーケースにないケーキをアントルメでは特注できないとばかり思っておりました。
そんな時、ケーキ屋巡りの参考にしていたブログがシャンドワゾーで「ピュイダムールを特注した。」という投稿をしたのです。
ええ?できるの?そんなことがッッ!!
次の日には早速シャンドワゾーに飛び込み、フレジェを特注いたしました。
そして特注してできたフレジェがこれでございます。
プレーンなビスキュイとバタークリームの白きフレジェ。
販売員さんに渡される際「シェフは初めてのフレジェの注文でピスタチオを入れようか迷ったのですが……」といったことをおっしゃいました。
まだ地元のケーキ屋さんだったシャンドワゾーで、知名度が低いケーキを特注するような猛者(もの好き、とも)はおらず、どうやらシャンドワゾーの初フレジェは、わたくし、おざさとの特注となったのです。
フレジェはもちろん、それはもう美味しゅうございました。
しかし、わたくしの心に一かけらのわだかまりが残りました。
これはわたくしのフレジェの好みの問題なのですが、フレジェの表面はルビーのごとき赤い輝きを放っていてほしいという願いがあるのです。
最初の特注フレジェからわずか数日後、私は再びシャンドワゾーに訪れ、フレジェを特注いたしました。
「すみません、表面が赤いナパージュのフレジェにしていただきたのですが。」
そして数日後、出てきた第2のフレジェがこれでございます。
美しいッッッ!!これぞ夢にまで見たフレジェッッッ!!第一フレジェの表面が納得いかなかったことを組んでいただけたのか、表面のベリーの豪華さが増しております。
このフレジェ、私は水を飲むように完食したのでした。
しかし、シャンドワゾーのスタッフの方はどう思ったのでしょうか。初フレジェの数日後、同じ人間が第二フレジェを特注するという。
ともあれ、フレジェを愛しフレジェにこだわるフレジェストの誕生ともいえる瞬間でもありました。
(次回へ続く)