あの畑です。
この畑の前を通り過ぎるとパティスリーの名店「ブロンディール」にたどり着くのです。
ツイッターのケーキクラスタの間では「あの畑」とツイートし、ブロンディール訪問を報告したりします。
わたくし、おざさとも例に漏れず、あの畑の前を通り、ブロンディールへ行ってまいりました。
名店のケーキは、一口食べた瞬間、美味しさとともにコンセプトが明確に感じられます。
ブロンディールのケーキは、一言でいうと「漢」のケーキ。男じゃなくて漢です。媚びてないんです。ケーキは嗜好品なのに!!
ブロンディールの藤原シェフは、何らかの媒体でコメントを読んでいただくとわかると思うのですが、至る所で俺様ワールドをくりひろげられております。
最近NHKBSにテレビ出演をされた際、カメラの前で顔のどのパーツも常に直線のまま、一秒たりともニコリとされてませんでした。どこまで媚びないんでしょう、藤原シェフは。
その個性的なキャラクターは、我々ケーキクラスタの間で絶賛されている杉本亜未先生のケーキ漫画「アマイタマシイ」の主人公、パティシエ熊谷シェフのモデルになったという噂があります。
とにかく、ケーキ作りにおいて、媚び・謙遜といった言葉は藤原シェフの辞書には永遠に載ることはないと思われます。
ブロンディールのケーキが素晴らしいのはあらゆるところで語りつくされているので割愛させていただきますが、そのほかに、店頭で接客のお仕事をされている藤原シェフのお父様も素晴らしいのです。
イートインでお父様の接客を受けると、そのホスピタリティや物腰の柔らかさに、思わずファンになってしまいそうになります。
年上の女性に甘えたくなるのを「オギャる」と言うそうですが、年上の男性に甘えたくなる場合は何と言うのでしょうか。
「パパる」でしょうか?なにか危険な方面の響きになりましたね。却下します。
謎なのがこの物腰の柔らかなお父様から、なぜ藤原シェフのような筋金入りの俺様シェフが育ったのでしょうか。
親子にはいろいろなドラマがあると思うのですが、誰にも媚びない精神はこの物腰の柔らかさの中でなければすくすくと育まれなかったのではなかと推測されます。
今回もブロンディールで大変満足な時間を過ごし、わたくしはあの畑の前を再び通り、帰路についたのでした。